チョイス決戦の日

決戦当日となり、ツナ達は行くまでの間にそれぞれ個々の用事を済ませ、準備に取り掛かっていた。



ーー地下14階ーーソラの私室ーー

ソラはマフィアの正装である黒スーツに着替えていた。

「これで…よし。」

最後にネクタイを締めて着替え終わったソラは、可笑しくないか鏡に映る自分と見比べながら全体を確認して身だしなみを整えた。

「……嫌な予感はまだ消えてないけど、それとは別に良い予感もしてる……これはいったいどういう事なんだろう…?」
ソラが昨日京子と話したおかげで不安が薄まったせいか、今朝になってから嫌な予感とは別に良い予感もする事に気づき、
その良い予感とはいったい何なのかを考えていたが…

「……悪い予感な訳じゃないし、そんなに気にしなくても良いか。」

思考を止めたソラはチェーンを通した匣をいくつか腰に装着してから部屋を出てツナ達の所へ向かった。

ソラが感じた良い予感とはいったい…?


ーー地下5階ーー応接室ーー

ツナ達が居る部屋に着いたソラが中に入ろうとしたその時、中から正一の声が聞こえてきた。

『でも、今回の戦いは間違っていない!!絶対に君達は正しいんだ!!』

(正兄…何でそんなに白蘭を倒す事に執念を燃やしてるんだろう……?確かに白蘭は倒さなくてはならない敵ではあるけれど……
今の正兄からは絶対勝たなきゃっていう強いプレッシャーが掛かってて、自分で自分を追い込んでいる感じがする。
もしかして、白蘭にはまだ正兄が話してない何かがある…?)

正一から異常なまでの白蘭への執念を感じ取ったソラはまだ白蘭には何かあるのではと思ったが、
とりあえず、このままここに居ても仕方ないので、中へと入っていくのであった。


「前にも話したけど、ボンゴレリング・マーレリング・7つのおしゃぶりからなるトゥリニセッテが白蘭さんの手に渡れば大変な事になる!!
白蘭さんを倒す事が世界を救う事になるんだ!!」

「せ…世界を救うって…」
正一の話にピンと来ないツナ

「そんなでかい話、ピンと来ないでしょ。パパ達は世界の事なんて考えなくていいよ。」

「えぇ!?」力説していた正一が拍子抜けた。

「フっ…ソラの言う通り、お前らは世界の事なんか考えんな。いいか?お前らは10年前の平和な並盛に戻る為にこの戦いに勝て。」

「うむ!」
「それなら…」
「はい!」
了平、ツナ、獄寺はリボーンの言葉に今度はピンと来たようだった。

「ソラちゃん…」

「正兄、ここに居るパパ達はこの時代の人じゃない。みんな、この時代に来た時から10年前の平和な並盛に戻る為だけに
ずっと戦い続けてきた。世界を救う為ではなく、過去に戻る為にね。」

「そうだったね……みんな、過去に戻りたくて、必死に修行して、僕が居たメローネ基地にまで乗り込んで来た。
世界を救う為ではなく、10年前の過去へ戻る為に……」

「確かにこの戦いは正兄の言う通り、世界を救う為の戦いなのかもしれない。それは間違ってないとは思うよ?
でもね、パパ達はもちろんだけど…私も世界の為って言われてもピンと来ない。パパ達が平和な並盛に…
平和な過去へ帰る為に戦うように、私はこの世界…この時代の平和を取り戻したい。その為に戦う!」

「ソラちゃん……本当に君は凄いな。(まだこんなに小さいのに、迷いがまったくない。本当に…凄いよ。僕なんかより、ずっとね…)」
正一はソラの迷いのない、まっぐな眼を見て、純粋に凄いと思うのであった。


「ソラ、その格好…良く似合ってるぞ。」
話題を変えるタイミングを見計らい、ソラに話しかけてきたリボーン

「そう?」

ソラの格好はツナ達と同じ、マフィアの正装である黒スーツではあるが、2つだけ違う所があった。
まず、同じ女性であるクロームがスカートなのに対し、ツナ達と同じ長ズボンである事。
そして2つ目はツナ達は皆、白色のYシャツなのに対し、オレンジ色のYシャツである事。

「おっ…確かに極限に良く似合ってるぞ!だが…なぜズボンなのだ?あと俺達とは違ってオレンジ色のシャツだし…」

了平がそう言うと、リボーン、ビアンキ、フゥ太、ジャンニーニ以外のみんながソラの格好が少しだけ違う事に疑問を浮かべていた。

「ズボンなのは、おそらくソラが空中戦の時を考えての事だろ。」
これまでのソラの戦い方を思い出しながら言うリボーン

「うん、そう。あと個人的にスカートよりもズボンの方がいろいろと動きやすいから。」

「じゃあオレンジ色のシャツなのは?」

「そういえば…この時代のお兄さんや雲雀さん…それに獄寺君や山本もそれぞれ色の違うシャツを着てたっけ。」
ツナはこの時代に来てから出会った大人の獄寺達の服装を思い出す。

「解らない?」

ソラの問いかけにますます「?」を浮かべる了平とツナ

「あっ…もしかして…」

「獄寺君、解ったの?」

「ええ。おそらくですが、それぞれの属性に合わせているのではないかと。実際、この時代の山本は青色のシャツで雨の炎、
芝生頭は黄色のシャツで晴の炎、雲雀は紫色のシャツで雲の炎…それぞれ炎と同じ色です。
そして、この時代の俺は嵐なので赤色だったのでは?」

「確かに!この時代の獄寺君は赤色だったよ!!」

「正解!さすが隼人兄!」

「では、ソラは大空だからオレンジ色って訳なのだな!ん?だが、俺と同じ晴の炎も持っているのにオレンジ色なのか?」

「うん。ボスは代々大空属性だからね。私は次代ボスだからオレンジ色のシャツを着てる。」

「そうか!」
ソラのその説明に納得した了平であった。

(次代のボス……それってもう、確定なのかな…?俺は今まで…いや、今でもマフィアのボスになりたくないって思ってる。
でも、ソラちゃんがそう言っている所を1度も聞いた事がない。ソラちゃんは……マフィアのボスになるの、嫌じゃないのかな?)
ソラの話を聞いて、自分とは違い、マフィアのボスになる事を拒むどころか、受け入れているのを見て複雑な想いを抱くツナであった。

「ところで…正兄、早く着替えてきたら?あと正兄だけだよ?着替えてないの。」

「あっ!そうだった!!き、着替えてくる!!」

ソラに言われて、着替える為に慌てて部屋を出ていく正一であった。


慌てて着替えに行った正一が戻ってくる頃にはもう全員準備が終わっていた。

「よし、準備できたな?」
全員を見回して言うリボーン

「うん。」
ネクタイをしっかり締めたツナが応える。


そして、ツナは順番に見回しながら1人ずつ名前を呼び始めた。

「獄寺君」

「はい!10代目」

「お兄さん」

「おう!」

「ランボ」

「やるもんね!」
了平の肩の上で返事をするランボ

「クローム」

「はい、ボス」

「バジル君」

「沢田殿」

「フゥ太」

「うん、ツナ兄」

「ビアンキ」

「ええ。」

「イーピン」

「はい!ツナさん」
ビアンキに抱かれたまま片手を挙げて返事をするイーピン

「ジャンニーニ」

「はい、10代目」

「正一君」

「うん。」

「スパナ」

無言で応じるスパナ

「京子ちゃん、ハル」

「うん!ツナ君」

「はい!ツナさん」

「ソラちゃん」

「はい!パパ」

全員呼び終わったツナは…

「行こう!!」

『おぉっ!!』



ー並盛神社ー

アジトを出て神社の階段を駆け上るツナ達。

「11時50分…どうやら間に合ったみたいだね。」
階段を駆け上がりながら腕時計に表示された時刻を確認した正一

(……タケ兄や恭兄はまだ来てないみたいだね。)
正一が言った時間を聞いて、ソラは神社の上の方に山本と雲雀が来てないか気配を探るが、まだ到着していない様子だった。

階段を登りきり、最初に到達した獄寺が何かを見つけた。

そこには巨大なテントが置かれていた。

「誰か居るのか?」
「何だこれ……」
不思議がる了平とツナ

「お祭りの山車でしょうか?」
「お祭り!?やったー!!ランボさん、お祭り大好きだもんねー!!」
お祭りかと思ったハルとお祭りだと騒ぐランボ

「待てっ!!」

「「えっ?」」

山車に近づこうとしていたハル達を止める獄寺

「うかつに近づくな!!ミルフィオーレの罠かも知れねぇ!!」

獄寺のその言葉に警戒するツナ達であったが…

「大丈夫だよ。それは基地ユニットだから。」

「え?基地ユニット…?」ソラに言われて改めてその巨大なテントを見るツナ

「あ…ゴメンコメン。言い忘れてたね。ソラちゃんが言った通り、これが僕らの基地ユニットだよ。
今朝早めに運び出しておいたんだ。君達のバイクも収納しておいたよ。」
階段を登りきった正一がツナ達に説明する。

「これが俺達の…」
「基地ユニット?」
正一の説明を聞いた了平と獄寺が呟きながらその基地ユニットを見る。

「はひ~!!入江さん達がずっと作っていた物がコレなんですか~!!」

「すこーい!!」

「ランボさん、上に乗るもんね!!」

「ダメですよ。」

基地ユニットを見ながらはしゃぐハル達

「なんか冴えねぇ感じだな…」

「えっ」

「中を開けたらボンコツって事はねぇだろうな!?」

「出来る事はやったよ…」

「ミサイルやロケットはどこから出てくるのだ?前に言っておっただろ。」

「あ、いや…あれは例えで…これは実践用に不必要な要素を全て削ぎ落としたものなんだ。」

「この中には、正一とウチと姫が選りすぐった最新の機器を揃えてある。」

「なるほど!見た目はイマイチでも、中身は詰まっているのだな!!」

「冴えなくて、見た目がイマイチで悪かったね…」ムスっとした顔をしながら言うソラ

「ん?」

「えっと…ね、この基地ユニットの設計、実はソラちゃんも一緒にやってたんだ。
限られた予算内で出来る最善がこの形で、中にある最新機器もその予算内で最善の物を選んだんだ。」

なぜソラが不機嫌なのか疑問に思っている了平とその場に居るツナ達に説明した正一

「ええっ!?そーなの!?」
「なぬっ!?ソラも一緒に作っておったのか!?」
正一の説明に驚くツナと了平

「わ、わりぃ…」
不機嫌な理由が解り、驚きつつも謝る獄寺

「はひっ!?ソラちゃん、ホントになんでも出来ちゃうんですね~!」

「入江さん達といつ会ってたんだろ?ツナ君達と同じように修行もしてたのに…」

「テレビ電話で話し合いをしてたんじゃないかな?たまに直接会って話もして…」
京子の疑問にフゥ太が思った事を言う。

「どうしました?10代目」
ソラに謝っていた獄寺が周りをキョロキョロ見回すツナに気づいて声を掛ける。

「うん…山本と雲雀さん、まだかなって……」

「あっ…」ツナの言葉で山本と雲雀がまだ揃ってない事に気付いた。

「あの2人ならまだこの辺には来てないみたいだよ。まだこっちに向かってる途中なのかもしれない。」

「あっ…そっか。ソラちゃんはそういうのが解るんだったっけ。」
ソラが気配を感じる事が出来る事を思い出すツナ

「何をやっとるんだ、あいつら!?決戦前だというのに!?」

「まさか来ないつもりでは…」

「「ええ!?」」ジャンニーニの言葉を聞いて声を上げるハルと京子

ツナもジャンニーニの言葉を聞いて深刻な表情を浮かべる。

「修行を失敗した可能性もあるしな。」
ツナのヘッドホンから映し出されたリボーンがジャンニーニの言葉を紡ぐように言う。

「ジャンニーニさん、リボ兄、縁起でもない事言わないでよ!?あの2人が来ない訳ないじゃん!!」

「ソラ殿の言う通りです!大丈夫ですよ!きっと来ます!!それに、ミルフィオーレの連中だってまだ来ていないんですから。」

ピピピピピッ…

バジルがまだ大丈夫だと言ったその時、スパナが持っていたノートパソコンから音が鳴り響いた。

「死ぬ気の炎が接近している…」
ノートパソコンの画面を見つめながら呟くスパナ

「なんだって!?」スパナの言葉を聞いて驚きの声を出す正一

「異様なスピードだ。ん…おかしいぞ。とっくにウチらの位置と重なって…」

その時自分達が居る場所に影が差した事に気づき、空を見上げたソラが…

「上を見て!!」
影の正体を見たソラがみんなに上を見るように言う。

ソラに言われて全員上を見上げた。
見上げた上空にはカミナリ雲が出来ていた。

全員がカミナリ雲に驚いて少しパニックなっていたその時、その雲から光が照射され、ツナ達を照らす。

「やあ、諸君」

カミナリ雲から白蘭の顔をした何かが現れた。

「んなぁ!?何あれ!?」

「元気そうじやん、綱吉クン」

「え…あっ、白蘭!?」

「白蘭とは巨人だったのか!?」

「了兄!違うから!巨人じゃないからね!?」

「お化けー!!」泣き喚くランボ

「綿菓子みたい…」

「実際は手も足もあるわよ。」

「アンビリーバボーです!」

「幻覚か!?」

「違うと思う…」

「金属反応がある…巨大な装置だ。」

「落ち着くんだ、みんな!!あれは顔の形をしたアドパルーンのようなものだ!ミルフィオーレの科学力なら不可能じゃない!!」
パニックになっているツナ達に落ち着くように言い、上空に現れた顔の正体を教える正一

「なんだかもう…マフィア超えてる!!」頭を抱えるツナ

(……巨大な装置……基地ユニット?…いや、違う。この装置はそれとは別の装置?それに…気になるのはそれだけじゃない。
人の気配すらも感じられない。アレが乗り物ではない事は明らか。いったい……)
上空に現れた装置が何なのかを冷静に考えていたソラ

「あれれ?全員連れてこいって言ったのに揃ってないね。」

「え…あ…それは…」

「まっ、いいか。本番で困るのは君達自身だからね。」

「白蘭さんこそルール違反だ!チョイスに使う基地ユニットとしては、その装置は大き過ぎる!!」

「違うよ、正兄。コレ、基地ユニットなんかじゃなくて別の何かの装置だと思う。」
基地ユニットではないと断言するソラ

「えっ!?」

「早とちり直ってないなー正チャン。ソラチャンの言う通り、これはやっと完成した新しい移動手段だよ。君達も一度見てる。」

「するとそれは…」心当たりがあるらしいスパナ

「一度見てる…?……あっ!もしかして…」僅かなヒントで気付いたらしいソラ

「このメカは君達をチョイスの舞台へ連れて行く、超炎リング転送システム」

「超炎リング…」

「転送システム…」

「メローネ基地でごっそり転送させたアレか!!」
メローネ基地で白蘭と対面した時に起きた事を思い出す獄寺

「つまり、戦場は並盛じゃねーんだな?」

「うん、そのとーり。ただし知ってのとおり、この装置はただでは作動しなくてね。
君達に今日のチョイスに参加する資格があるかどうか…試す役割も兼ねてるんだ。」
リボーンの言葉を肯定し、転送システムの説明をする白蘭

「参加する資格?」

「ズバリ500万FV(フィアンマボルテージ)!!」

「MAXパワーのXBURNERの20倍だ!!」
転送に必要な量を解りやすく言うスパナ

「転送装置を使うにはまだハンパない炎圧が必要でね、その炎は君達で用意して貰うのが筋だと思うんだ。
いわば、チョイスに参加するためのチケットってわけさ。」

「そんな…一方的すぎる!!」

「XBURNER20発分の炎圧など簡単に用意できっこありません!!」

「そんな事は無いんじゃないかな~?だって君達には…僕がずっと欲しくても手に入らなかったボンゴレのお姫様が居るじゃない♪
そう……そのお姫様が持つ、2つの大きな高純度の炎が…」

「!?(やっぱり、白蘭は知ってるんだ!正兄が言っていた白蘭の能力がどんな物なのかはまだ解らないけど、
ベルの双子の兄が生きていたというありえない事が白蘭の能力が原因なら、その能力で私の事も…
それなら機密情報扱いだった私の情報を知っていた事にも説明がつく!けど、その能力とはいったい…
それにおそらくだけど、白蘭は私の全てを知っている訳ではないような気がする…)
ソラは白蘭の言葉を聞き、正一から聞かされた白蘭の能力の事、そして白蘭が自分の事で知っている事は
あまり多くはないだろうと超直感で感じ取っていた。

「フフっ…どうだい?君の中にある2つの炎……かなりの炎圧があると思うんだけど。」

「……さて、どうでしょうね?正直、ちゃんと炎圧を測ったのは随分と前の事なので今はどうか解りませんね。」
白蘭の言葉に内心では動揺するも、表面上は落ち着いて対応するソラ

(ソラちゃん…)
落ち着いて見えるソラだが、それは表面上の事だと京子はすぐに気づき、とても心配そうに見つめる。

「おっと、話が逸れちゃったね。結界を張らずにその場で炎を灯してくれれば、装置が拾ってくれるからね。
あ、脅かすわけじゃないけど、もし出来なかったら僕は君達に失望してこの街を…」

白蘭の顔の形をしたアドバルーンの右目が動き……

「こうしちゃうかもね」
そう言いながら、右目からビームが放たれた。

ドオンッ!!

「ああっ…」

「並盛の北山が!!」

「幻覚じゃねーのか!?」

「……解らない。」

「な…なんてことを…」

「あんなのが街に放たれたらっ…」

そう、白蘭は今放ったビームで並盛の北山を打ち、その部分を消し飛ばしたのだ。
もし今、山ではなく街に当たっていたらと思うと…ぞっとするツナ達であった。

「おっと、ゴメンゴメン。顔がすべっちゃった♪」
そう言いながら、白蘭の顔の形をしたアドバルーンがクルクル回転する。

(むちゃくちゃだ…)白蘭の突然の行動に唖然とするツナ

「確かに世界を恐怖で支配する素質ありってとこだな…」

「感心してる場合じゃないよ!?リボ兄!」リボーンにツッコミを入れるソラ

「さあ早く炎を搾りだしてごらんよ。約束の12時まであと少ししかないんだからさ。
僕から照射されてる光が無くなったらタイムオーバーだからね。」

白蘭がそう言った時、照射されてる光が少しずつ狭まり始めている事に気付くツナ達

「光が狭まってる!」

「しかも早いぞ!!」

「さあ、おいでってば。どうしたのかな?ビビっちゃった?」

「だって…まだ全員揃ってないし。」
ツナは時間が無いと焦っているが、それでもルールを守ろうと全員が揃うのを待つ。

「へぇ、ルールを重んじてくれるのは嬉しいな。でも僕には500万FVを出せない言い訳に聞こえるかな?」

「きっと…きっと来てくれる!」

「でも、タイムオーバーだね。」

だんだん照射が消えていく中……

「いいや、来る!」

「!…来た!!」

ソラの声が合図であるかのように、左右から雲の炎と雨の炎が上に向かって出現し…

「何してんの、君達」
「よっ!待たせたな!」
待ち望んでいた雲雀と山本が現れた。

「2人とも…やっぱり来てくれたんだ!!」

照射される範囲が残り僅かになり……

「10代目!!」
「沢田!!」
「ボス!!」
「パパ!!」
獄寺、了平、クローム、ソラがツナに呼び掛ける。

「よし…ボンゴレ匣、開匣!!」

ツナの合図で守護者全員とソラがボンゴレ匣を開匣する。
それぞれの炎が混じり合い、虹色の光となり、装置へと照射された。



10代目ファミリーの守護者がようやく全員揃い、ツナ達守護者とソラはそれぞれボンゴレ匣を開匣した。
超炎リング転送システムに照射された炎圧はいったい何FVになったのだろうか?


標的82へ進む。


いよいよチョイス編開始です!
ソラの服装は最初の頃からツナ達と同じズボンで10年後の守護者達と同じように
属性に合わせたYシャツにしたい!と決めてました!
あぁ…絵が描ける人にぜひともスーツ姿のソラを描いて欲しいですね…
絵が描けない自分が恨めしいです。
ほとんど原作通りに進んでいますが、チョイスではどうなる事やら。
それでは標的82へお進み下さい。

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