スパナ

地下10階の用水路から移動し、スパナに着いていくと、ある部屋の前で立ち止まった。

「…ここは?」

「第4ドックだ。」
そう答え、部屋の中に入っていくスパナ

ソラもスパナに続いて入っていった。

「まずは服を脱がせないとな…このままだと、風邪を引く。」

「そうですね…お願いします。」
自分では脱がせられないので、スパナにお願いしたソラ

スパナはすぐに布団の所まで移動し、ツナを降ろして、服を脱がし始めた。

ソラは通信が繋がってるかどうか確認していた。

(………ダメだ。さっきリボ兄の声が聞こえたからまだ繋がってるかと思ったけど…また雑音ばっかりになって全然繋がらなくなっちゃったみたい。)
左耳に装着してるヘッドホンに左手で触れながら、心の中でそう呟いていた。

ソラのヘッドホンは、ツナのがヘッドバンド型なのに対し、ネックバンド型だった。

通信が繋がらないと解った後、部屋の中を見回していた。

(ここは……もしかして、この人の部屋…なのかな?…ん?)
部屋を見回してると、ある物に目を留めてしまった。

(………モスカ?)

ソラが見ていたのは、ストゥラオ・モスカを小さくした姿のモスカだった。

そのモスカは、ソラに気付くと、両手をソラに向けた。
モスカの両手の5本の指は全て銃口になっていた。
ソラは条件反射で、素早く左太股のガンホルダーから銃を取り出し、モスカに向けた。

「ん?」音に気付いて、聞こえた方に視線を向けたスパナ

自分のモスカとソラがお互いに銃口を向け合ってる姿があった。

「姫、そいつはミニモスカだ。」

「ミニモスカ…ですか?」

「うん。そいつは撃たないでくれると助かる。」
そう言った後、目でミニモスカに合図を送るスパナ

ミニモスカは両手を降ろした。

ソラもそれを見て、銃を仕舞った。

「服、脱がし終わりました?」

「うん。脱がした服は干しておいた。」

「ありがとうございます。」
そう言った後、ツナに視線を向けると、布団の中で未だに眠り続けていた。

その時、ソラの目の前に温かい緑茶の入ったマグカップが差し出された。

「…緑茶?」

「うん。これ、飲むといい。大丈夫、変な物入れてない。」

「じゃあ…頂きます。」そう言って受け取るソラ

熱いのを冷ましながら、飲み始めたソラ

その様子を緑茶を飲みながら黙って見つめていたスパナ

「?…何ですか?」
スパナの視線に気付いたソラ

「いや、別に大した事じゃないが…フード、外さないのか?」

「………『陽色の姫君』の素性に関する情報が一切ないのはご存じですか?」

「いや、初めて聞いた。ウチは噂で知っている程度だ。」

「そうですか。フードを外さないのは、素性を知られたくないからですので、外しませんよ。」

「そうか……それは少し残念だ。」
口ではそう言いつつも、あまり残念そうにしていないスパナ

それからしばらく経った頃、スパナは自分が今使っていたマグカップを置き、別のマグカップを手に取って、緑茶を入れていた。

緑茶を入れた後、ツナの傍に行ってしゃがんだスパナ
左手に緑茶の入ったマグカップを持ち、右手には何かが書かれた紙を持っていた。

「そろそろ起きる。」
スパナがそう言った後、ツナは目を覚ました。

ツナが目を覚まして、最初に見たのは、「酢花゜」と書かれた紙だった。

「す…はな…?」

「………パ、ス・パ・ナ」

そう言われ、紙をもっと良く見るツナ

「ホントだ…花に○がついてる…ゴメン、寝ぼけてた…」

「気にするな。」

「?…この声どこかで…大人ランボ?)………モスカ!」
誰の声か思い出し、飛び起きたツナ

「(そうだ!モスカから聞こえた声!!)お、お前が!!」

「その格好では風邪を引く。」

「?」自分の体に視線を向けたツナ

パンツ以外、全部脱がされているのに気付き、慌ててタオルケットで体を隠すツナ

「これを貸してやる。」
ツナにつなぎを差し出したスパナ

ふと上を見上げると、自分の服が干されてるのに気付いたツナ

「あっ…あれは!俺の服!!」

「ビショビショだから乾かしてる。」

(そうだ…あの時…)
水の中に落ちた時の事を思い出すツナ

「(あの時、戦ってモスカを操っていたのは……もしかして、この人…?)ハ…ハッ…クシュン!!」
スパナを見ながら心の中で呟いていたが、服を着てないせいかくしゃみをしてしまったツナ

タオルケットの上につなぎを置いて、マグカップを差し出したスパナ

「茶を飲め。体が温まる。」

差し出されたマグカップを見つめるツナ

「変な物は入ってない。」

「これって…」

「緑茶だ。日本人なら好きだろ?」

「は…はぁ…(この人が入れた物…良い香りはこれだったのか。それに、ここって……)」
周りを見回すと、お守りに目が留まった。

「お守り!!」立ち上がろうとしたツナ

その時、何かの音がしたのに気付き、その場から動けなくなったツナ

ツナの背後にはいつの間にかミニモスカが居て、ツナに右手を向けていた。

「騒ぐな、ボンゴレ。あんたは今、行方不明って事になってるから。あと……銃を向けるのを止めてくれ。」
ツナにそう言った後、ソラの方に視線を向けてそう言ったスパナ

ソラは右手にマグカップを持ったまま、左手で銃をミニモスカに向けていた。

「うちのボスに手出しをしない限りは撃ちませんよ。」

「姫ちゃん!!」ツナはソラも居るのに気付いた。

スパナがミニモスカに目線で合図をすると、右手を降ろした。

それを見て、ソラも銃を仕舞い、ツナの方へ近づいた。

「どこも痛い所…ない?」

「うん、ないよ!姫ちゃんの方こそ、どこも怪我してない!?」

「うん、大丈夫だよ。」

「良かった〜…」

「お茶、飲んでも大丈夫だから貰ったら?体、温まるよ。」

「そうだね。じゃあ…」

「ん」ツナにマグカップを差し出したスパナ

「あ…ありがとうございます。」
スパナからマグカップを受け取りながらお礼を言うツナ

「飲み終わったら、これ着て。」
さっきツナに差し出したつなぎを指差しながら言うスパナ

「わ…解りました。」

「お茶…おかわりいる?」
ソラに聞くスパナ

「良いんですか?」

「うん。」

「じゃあ頂きます。」

スパナはソラのマグカップに緑茶を淹れた。

(………ソラちゃん、なんか…この人と馴染んでない?)
ツナは緑茶を飲みながらそう思った。

「そういえば、さっき見せた紙って何ですか?」

「これ。」
さっきツナに見せた紙を見せるスパナ

「………スパナ…ですよね?」

「うん。」

「花に○がついてるの、初めて見ました。自分で作りましたね?」

「うん。だってそうしないと、「すはな」としか読まない。」

「確かにそうですけど……(漢字に○をつけた人…初めて見たよ…っていうか、自分の名前の漢字を作っちゃうほど、
日本が好きなのかな…?緑茶もあるし…)」
スパナが持ってる、「酢花゜」と書かれた紙を見つめながらそう思っていたソラ


緑茶を飲み終え、ツナはつなぎを着た。

「………Sサイズでもでかいな…」
「ブカブカ…」
スパナとソラがつなぎを着たツナを見ながら、そう呟いた。

今のツナの姿は、スパナと同じ、緑色のつなぎを着ているのだが、Sサイズでも大きいようだった。

「………あの、ホントにこれ、Sサイズなんですか?」

「うん。」

「そう…(ほんとにSサイズ!?デカ過ぎるよ!確かに今のパパは身長が低いけどさっ…)」
Sサイズでも大きいのに驚きながらも、ツナが聞いていたらショックを受けそうな事を心の中で呟いていたソラ

「未完成なんだろ?」
スパナがツナに話しかけた。

「え…?」

「最後のアレ………見た感じ、バランスが悪くてフルパワーで撃ててなかったように見えた。」

「撃つ…?もしかして…“X BURNER(イクスバーナー)”の事…?」

「X BURNER…そう、“X BURNER(イクスバーナー)”だ!キング・モスカがやられると思ってなかった。…あれに乗ってたら。
ウチまで溶かされるとこだった。」

「え!?乗ってた…ってモスカに!?」

「うん。」

「この人、綱吉さんが最初に撃退した、ストゥラオ・モスカに乗ってたんだよ。」

「用水路に落ちて動けなかったんだけど…間近でアレを見られて良かった。」

「そんなっ…今のモスカは無人だって聞いてたのに…だから、誰も傷つかないって思ってっ」
無人だと聞いてたモスカに人が乗っていた事を知り、ショックを受けるツナ

(パパ、無人だって解った時、ホントにほっとしてたもんね。………リング争奪戦の時のゴーラ・モスカの事はリボ兄から聞いて知ってたけど…
今ここに居るパパは、その時の事がまだ最近の出来事だから、余計にショックを受けるよね。)
ショックを受けているツナを見ながらそう思っていたソラ

「………敵なんだから、倒すのは当たり前だろ?」

「でも、俺は嫌なんだ!…ホントは、誰も傷つけたくなんかないよ!!」

唖然とするスパナ

「………あんた、変わってるな。」

「?」

「うん、ますます面白い。」

「えっ?」

「あれからウチなりに考えてみたんだけど……“X BURNER(イクスバーナー)”が安定しないのは、右手と左手の
炎の力のベクトルにズレが生じてるからだ。」

「ご名答、良く解りましたね。そこまで解ってるなら…当然、解決法も思いついてるんですよね?」

「もちろんだ。左右を完全なシンメトリーになるように工夫を施せばいい…そうだろ?」

「はい、そうです。」

(なんか、2人で話が進んでない…?)
スパナとソラの会話を黙って聞いていたツナ

「ウチは日本人(ジャッポネーゼ)も日本(ジャッポーネ)も好きだ。ロボット工学が進んでるから。カタカナや漢字もクールだし、緑茶の香りも神秘的。」

((なんか…いろいろ間違ってる…))
スパナの言葉を聞いて、心の中で同時にそう思ったツナとソラ

(…とりあえず、この人が言いたいのは…日本が大好きって事で良いんだよね?)
スパナの言葉からそう解釈したソラ

「でも、1番興味あるのは、ボンゴレ10代目の技だ。」

「へ………?」

「あんたの完璧な“X BURNER(イクスバーナー)”見たくなった。ウチが完成させてやる。」

「なっ(何…?何なんだ、この人?)」
スパナに対して警戒心を抱くツナ

(…ホントに完成させる気なんだ。でも…この様子だと、自分のその行動が味方にとっては裏切り行為だって事に気付いてなさそうだね。
………いいのかな…?)
敵なのだからそんな心配しなくても良いはずなのに、なぜかソラはスパナの事を心配していた。


あれから少し時間が経ち、スパナは宣言した通り、X BURNERを完成させるために必要な物を作っていた。
ツナとソラは床に座り、ミニモスカの監視の元、スパナの様子を見ていた。

「そういえば姫ちゃん、あの人が言ってたんだけど…モスカ3体を倒したって本当?」
ふと思い出して、ソラに小声で聞いたツナ

「え?ああ…うん。」
ソラも小声で応える。

「どうやって倒したの?3体も……それに、結構めちゃくちゃに壊したらしいね?データが取れなかったって言ってたよ?」

「………ノーコメントで。」

「えぇ〜…気になるんだけど…」

「そう言われても答える気はないよ、諦めて。」

ソラのその言葉を聞いて、がっくりと項垂れたツナ

それから少しの間、お互い喋らなかった。

(…パパ、なんか少し落ち着きない?)
横に居るツナに目線だけを向けると、なんとなくツナが焦ってるような気がしたソラ

ソラは少しの間ツナを見つめた後、ミニモスカに視線を向けた。

ミニモスカはソラの視線に気付いた。

「お茶を飲んでもいい?」

ミニモスカは左手をポットとマグカップが置いてある方を指した。
勝手に淹れればいいとでも言うように…

「ありがとう。」
お礼を言った後、緑茶を淹れに行ったソラ

ツナはその様子を唖然と見ていた。

緑茶を2つのマグカップに淹れて戻って来たソラ

「はい、綱吉さんの分。」

「あ…ありがとう。」

ツナは緑茶を少しずつ飲みながら、目線で自分の横に座ってるソラを見た。

ソラは正座して、静かに緑茶を啜っていた。

(………俺達、囚われてるはずだよね?なんで拘束されず、普通にお茶飲んでるんだろ?それに…スパナって人、
何考えてんだか分からないな…悪い人って感じはしないんだけど…)
何かの作業をしてるスパナの様子を見ていたツナ

「あのっ…ねぇ、すみません!」

ツナがスパナに声を掛けるが、スパナは聞こえてないのか、作業を続けたままだった。

(とにかくみんな待ってる!!こんな所にずっと居られないよ!!)
ツナはその場から動こうとした。

だが、ミニモスカの右手がツナに近づいたので、立ち上がる事が出来なかった。

「何やってるの、綱吉さん(みんなの事が心配で焦ってるんだろうけど…)」
ツナを呆れた眼で見ながらも、今のツナの心境を察したソラ

「ア…アハハハっ…」

「何?」音に気付いたからなのか、それともミニモスカが動いたからなのかは解らないが、スパナが声を出した。

「あ…あの…みんな…外はどうなってるんですか!?」

「外?」

「俺達以外の事です!!何か聞いてませんか?」

「…?」作業の手を止めて、ツナとソラの方に振り向くスパナ

「え、えと…それにあなたが言ってる事も良く分からなくて。どうして俺を倒さないんです?それになんで俺の技を完成させるんですか?
ミルフィオーレの人なんでしょ?それがいったいっ…」

「一気に喋るな。」

「え?あ…すみません…」

「技を完成させるのは、見てみたいからって言ったろ?それと、あの時あんたにトドメを刺さなかったのは…姫が居たからだ。」

「えっ…?」

「あの時、ウチはいつの間にか背後を取られてな…あのままだったら、ウチがやられてた。」

「そ…そうなんですか?」

「うん。気配がまったくなかったから気付けなかったし、後頭部に銃を突きつけられれば、誰だってトドメを刺せないだろ?」

「えっ!?じゅ…銃を突きつけられたんですか!?」

「うん。そんで、ウチのボスをどうする気かって聞かれた。」

「………姫ちゃん、ホント?」ソラに視線を向けたツナ

「ホントだよ。」あっさり肯定し、何事もなかったかのように、緑茶を啜っていた。

(ソ…ソラちゃん、そんな平然とっ…!?)

「それと、気持ち悪くなったんだよね。モニター越しならともかく、目の前でトドメを刺すなんてさ…なんか、生っぽくって嫌だろ。」

「何言ってんの!?モニター越しでも何でも、全面的にダメでしょ!!」
思わずツッコんでしまったツナ

ツナの言葉を聞いて、唖然とするスパナ

「あっ…す…すみません!!いつもの癖でつい…」

(…敵なのに、容赦ないツッコミだね。パパらしいけど…)

「…外って、この部屋以外の事?」

「そ…そうです!!」

「知らないな。正一はバタバタしてるみたいだけど。」
そう言いながら、作業に戻ったスパナ

「えっ…しょ…正一って、入江正一の事!?」

「うるさい。」

スパナがそう言ったからか、ミニモスカはまた右手をツナに向けた。

「は、はいっ…すいません!静かにします!!」
両手を上に挙げながら言うツナ

「うるさい。」

今度は口を両手で塞いだツナ

静かになったので、作業を再開したスパナ

(…正一さん、やっぱりこのアジトに居るんだ…)

「ハァ……(ホントに入江正一はここに居るんだ…すぐ近くに…)

「でも正一を攻めに来たんだったら止めた方がいい。」

「えっ」

「高校のロボット大会の頃から知ってるけど、正一は相当キレる。いつも全体を見てる、凄い奴だ。」

(この人、正一さんと仲が良いのかな…?)
スパナを見つめながらそう思ったソラ


それからまた少し時間が経ち、部屋の中が揺れ出した。

「うわっ!?じ…地震!?あっ…」
突然部屋の中が揺れてパニックを起こしていたツナだったが、自分の腰にしがみついてきた存在に気付いて、視線を落とした。

視線を落とした先には、ツナの腰に掴まって、体を震わせてるソラの姿があった。

「(ソラちゃん、もしかして地震が怖い…?)大丈夫…大丈夫だから…」
自分の腰にしがみついてるソラを抱きしめて、安心させるように声を掛けるツナ

少しして、揺れが治まった。

「あっ…止まった。姫ちゃん、もう大丈夫だよ?」

「あっ………ご、ごめんっ!!」
ツナにしがみついてたのに気付いて、すぐに離れてツナに背を向けた。

どうやら、さっきのは無意識の行動だったようだ。

「(そんなすぐに離れなくても…)…別にいいんだよ?だって、怖かったんでしょ?」
すぐに離れた事に少しショックを受けながらも、ソラにそう言ったツナ

(フ…フード被ってて良かったっ…)
フードで顔は隠れているが、顔が真っ赤になっていたソラ

ツナはそんな様子など知るはずもなく、無言が肯定だと受け取った。

「俺で良いなら、いくらでも頼っていいから。(それにしても…さっきの地震といい、何が起こってるのかな?)」

「ちょっと足りない部品を取って来る。」

「は…はぁ…」

スパナは足りない部品を取りにこの部屋から出て行った。

(…さっきの揺れって……地震、なのかな…?なんとなく違うような気がするんだけど…)
さっきの揺れは地震ではないかもしれないと思っていたソラ

「ん?」何かの音がしたので、思考をやめてそちらに視線を向けたソラ

音がした方に視線を向けると、なぜかツナの腹の上ににミニモスカが乗っかっていた。

「…何やってるの?」呆れた声で聞くソラ

「いや、その…アハハっ…」

「………綱吉さん、今逃げても、敵にやられるだけだよ?」

「で…でもっ…」

「モスカ戦でかなり炎を消費してるんだから、今はそれを少しでも回復させる事だけ考えて?」

「………解った。」

「…綱吉さんから降りてくれないかな?」
ミニモスカに向かってそう言ったソラ

ミニモスカは少し考えた後、ツナから降りた。

「ありがとう。」ミニモスカにお礼を言うソラ

「あ…ありがとう。」
体を起こしたツナ

「どういたしまして。」

「ねぇ、姫ちゃんはあの人の事…どう思う?」

「う〜ん…悪い人に見えない。」

「あっ…お、俺もそう思う。でも、何考えてるのかが解らない。」

「ん〜…あの人は本当に、純粋に“X BURNER(イクスバーナー)”の完成が見たいだけだと思うよ?」

「そ…そうなのかな?」

「あの人は、あんまりミルフィオーレに染まってないような気がする。」

「えっ?」

「機械いじりが出来れば、別にここでなくてもいいって思ってるような気がするんだよね。」

「そ…そう。」

「とりあえず、あの人に悪意はまったく感じられないから、しばらくここで休もう?」

「う、うん…解った。」

(ふぅ…なんとかパパをここに留まらせれた。…“X BURNER(イクスバーナー)”を完成させる事が出来ないと、きっとパパ達が生き残る事は
出来ないような気がするんだよね。だから今はあの人が考えた、その解決法に賭けるしかない。)
ソラはX BURNERを完成させるために、ツナをなんとか説得し、この場に留まらせた。

その後、足りない部品を取りに行っていたスパナが戻って来て、作業を再開していた。

標的42へ進む。


今回はスパナに囚われた所ですね。
ここではソラが居るので、完全に囚われではないのですが…
ツナは完全に囚われてると思ってますが、ソラはまったくそう思っていません。
アニメの方だけに登場したミニ・モスカ…ほんとに小さいですよね〜。
ストゥラオ・モスカと比べると、全然大きさが違いますし。
それでは標的42へお進みください。

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