10月13日はリボ―ンの誕生日。
本来なら、今年も例年通り、パーティーをしているはずだったが、
ソラのお願いにより、1日遅れで、明日ツナと一緒に祝われる予定だ。
今年の自分の誕生日の日はこのまま終わると思っていたリボーンに思わぬサプライズが待ち受けていた。

ーー10月13日の夜ーーリボーンの部屋ーー

コンッ、コンッ…

「ん?入っていいぞ。」
ソファーで寝る前のエスプレッソを飲んでいたリボーンがそう言った。

リボーンにそう言われて、中に入って来たのは、ソラだった。

「良かった、まだ起きてて。」
そう言いながら、ソファーに座っていたリボーンの前に移動したソラ

「どうしたんだ?眠れねぇのか?」

「違うよ。渡したい物があったから来たんだよ。」
そう言いながら、後ろに隠していた物をリボーンに見せた。

「ティラミスか……渡したい物ってこれか?」

「うん、そうだよ。お誕生日おめでとう!リボ兄」
満面の笑みでリボーンにお祝いの言葉を掛けたソラ

「……俺がお願いした誕生日ケーキか?」

「そんな訳ないじゃん!最高に美味しいケーキを作るって言ったでしょ?約束のケーキは明日。
これはそれとは別に作ったんだよ。」

「このティラミス、お前が作ったのか?」

「うん。今年のプレゼントは何にしようかな?って悩んでたんだけど……そういえばリボ兄のためにお菓子を作った事が
まだなかったな〜って思って。だからお菓子に決めたんだ。あっ、これはリボ兄にケーキをお願いされる前から決まってた事だよ。」

「それでティラミスなのか?」

「うん。エスプレッソを使ったお菓子で思いついたのがこれなの。一応何度か練習で作ったけど……
初めてだから上手く出来たかどうかはあんまり自信がないんだ。あっ、味見はちゃんとしたから大丈夫だよ。」

「……本を読みながら作ったのか?1人で。」

「そうだよ。」

「誰にも聞かなかったのか?日本に居る京子にも。」

「うん、聞いてない。このティラミスは自分1人で頑張って作りたかったから……
いつも私の面倒を見てくれてる、大好きなリボ兄のためにね。」

「そうか。しかし、驚いたぞ。今年のパーティーは明日になったから、今日お祝いされるとは思っていなかったんだぞ?」

「うふふっ……確かにパーティーは明日だけど、リボ兄が生まれた日は今日なんだから、ちゃんとお祝いしないと!
驚かせてごめんね?驚かすつもりはまったくなかったんだけど……」

「別に気にしてないぞ。」

「それで……食べてくれる?」

「ああ、もちろん頂くぞ。」

リボーンがそう言ったので、ソラは持っていたティラミスを渡した。

受け取ったリボーンはすぐに食べ始めた。

「どう、かな…?」

「……美味いぞ。」

「ほんと!?」

「ああ、本当だぞ。サンキューな、ソラ」
嬉しそうに言うリポーン

「良かった!!」
リボーンに喜んで貰えて嬉しかったソラ

俺のために一生懸命作ってくれたんだ、美味しくないわけねぇだろ。
今まで貰った物の中でも、最高のプレゼントだぞ。

少しすると、食べていたティラミスを綺麗に平らげたリボーン

「ご馳走様だぞ。」

「お粗末様でした。」

「ソラ、本当に美味かったぞ。また作ってくれるか?」

「うんっ、いいよ!また今度作るね!!」

「ああ、楽しみにしてるぞ。」

「……いよいよ明日はパパの誕生日だけど……パパ、驚くかな?」

「ああ、きっと驚くぞ。ツナはまだ自分の誕生日に気付いてねぇしな。」

「そっか……上手くいくといいな。」

「ソラ、今日は俺と一緒に寝るか?」

「いいの?」

「ああ、いいぞ。」

「じゃあ一緒に寝る。」

「そんじゃ寝るぞ。」

リボーンとソラはベッドに移動した。

リボーンはいつものように、ソラに背を向けた状態で寝転んだ。
ソラも寝転んだ後、そんなリボーンをいつものようにギュッと抱きしめた。
どうやらソラは、リボーンと寝る時は、いつも抱き枕のように抱きしめて眠るようだ。

「おやすみ。リボ兄」

「ああ、おやすみだぞ。良い夢見ろよ?ソラ」

2人は「おやすみ」と言った後、間を置く事なく、すぐに眠りについた。

この日に起きた出来事は、2人だけの秘密。

さぁ、明日はいよいよツナの誕生日。
サプライズは無事に成功するのだろうか……?


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