和葉は少し落ち込んでいた。
「何で平次はあんなに鈍いんやろ」
はぁー、とため息をつく和葉。
意地っ張りだから言えないが、自分は幼なじみの彼を愛している。
それは本当で、同じ立場の蘭とお互いに相談しあったりしている。
だから・・・自分は確かに、彼が好き。
けれども平次は、自分のことを幼なじみの女の子としか見ていない。
どれだけアプローチしても、気づいてもらえない。
かといって、直球にきっぱりと言う勇気はまだない・・・
「アタシがゆうたら・・・当然、気づくんやろうけど」
そうは分かっていたけれど、怖い。
幼なじみとして傍に居られる今の状況すら壊れてしまうのは怖い。
だからこそ、幼なじみに恋する少女は悩み、落ち込む。
「和葉、おるんやったら返事せぇや!」
突然部屋の外から声が聞こえ、和葉は顔を上げる。
「平次!?」
「何や、気づいてなかったんか?」
驚き顔の和葉に、ため息をつく平次。
「アタシは悩んどるんや・・・」
この目の前にいる男は、自分が悩みの種だとはまったく気づいていないのだろう。
だからあっけらかんとしたその表情に少し苛立った。
だが悩んでいることを彼にアピールするのも変な話だと和葉は思った。
「なんや、珍しいなぁ」
平次はきょとんとしている。
「あんたにはどうせわからんやろな」
と、和葉はため息をついてまた顔を机に伏せた。
「・・・」
平次はそんな和葉をじっと見ていたが、
何を思ったかいきなり和葉の手を掴み、強引に部屋から引っ張り出した。
「な、なにするん!?」
和葉が叫ぶが、平次は何も言わない。
そして和葉に強引にヘルメットを渡す。
「乗れ」
そして、バイクの後ろに和葉を乗せて走り出した。
あれから、十分以上。
会話のないまま、平次のバイクは走り続けている。
和葉の知っている場所ではあるが、どこに向かっているのかはわからないまま。
(なんて・・・話せばええんやろ)
和葉は困っていた。
どうすればいいのかわからない。
『どうせ平次にはわからない』と言った事で、怒らせてしまったんだろうか。
「・・・和葉」
「な、なに!?」
突然話しかけられて、心臓が飛び出しそうなほど驚く和葉。
すると、コンビニの駐車場で平次がバイクを停めた。
「・・・気分はどうや?」
ヘルメットを外し、平次が尋ねる。
「へ?」
同じくヘルメットを外した和葉は、思わず聞き返した。
「なんや知らんけどお前暗い顔しとったやろ」
「あ・・・」
「オレにはよーわからんけど、まあ気晴らしにはつきあったるで・・・
遠いとこでもバイクで連れていけるんやからな、オレは」
平次は笑った。
「ありがと、平次」
和葉は、ようやく少しだけ微笑んだ。
「何や、オレら幼なじみやろ!困っとったら助けるんが、当たり前や」
平次は笑顔で和葉の肩をぽん、と叩く。
「誰のせいやと思ってん、アホ」
和葉はそう言ったものの、顔は笑っていた。
「???」
何か知らない間に怒らせたか?と、平次は首をひねっている。
そんな平次を見て、和葉は思わず吹き出した。
「アハハハ」
「なんや和葉、オレがなんやって?」
「まだ知らんでえぇわ〜・・・それよりどっか行こ!」
「どっかって・・・」
「平次に任せるわ」
悩みの種は、愛しい幼なじみ。
そしてそれを解決してくれるのも、彼。
作者様のあとがき。
相変わらずのエセ平和。
平次が最近嫉妬しまくりで平和はおいしい。
新蘭より恵まれてるんじゃねぇかと私は思います。
ラブラブ平和〜v大好きです。
でも、関西弁が難しいのであまり書かない。
管理人のコメント。
光野みーな様のHPから頂いてきた企画フリー小説です。
新蘭小説に続き、平和小説もなかなか良いですねっ!
確かに平次君ってすっごく鈍感ですよね。
いつくっつくのか待ち遠しいですよね〜。
和葉ちゃんは平次君に懸命にアタックしているのに、平次君は和葉ちゃんの気持ちにまったく気づかない。
和葉ちゃんが悩むのも無理はないと思いました。(笑)
テレビのアニメではそういう場面がありませんが、きっと心のどこかで平次君の事でいろいろと悩んでいるん
じゃないかと私は思います。
新蘭小説に続き、平和小説も今後作られた時にはぜひ読みに行かせて頂きます!
それでは失礼致します。